いけだ夫妻

を観ましたか？

またNHKの『ドキュメント72時間』の話題です。
今回は、アンコール放送で、東京駅の長距離バスターミナル。

いけだ夫妻はそこでインタビューされた大阪のご夫婦です。


仙人みたいに白髭を長く垂らし、
お風呂は何処か、と駅員に尋ねる旦那さん。

その後ろをトコトコとゆっくり歩いて付いてくる
品のある穏やかな雰囲気の奥さん。

旦那さんは83歳だそうで、
今年ひ孫が生まれたそうです。
特攻隊に所属していて、
戦後、奥さんと出逢い結婚したそうです。
連れ添って50数年。

奥さんの首がかたまって痛そうだな、と思ったら、
「去年からパーキンソン病になりました。」と旦那さん。

それで動けるうちにあちこち連れて廻ってるんです、と。

長距離バスは乗ったことなかったので、と奥さんが提案したそうです。
「好奇心旺盛なんですよ。」と奥さんを見て微笑む旦那さん。


それで、東京に到着して、奥さんの兄弟達に逢いに行く前に、
お風呂に入って、妻をさっぱりさせてあげたかったから、
冒頭、お風呂の場所を訊いて廻っていたそうです。

新橋にお風呂があるとわかり、
奥さんと共にJRに向かいました。




ある程度お年をとった方はテレビなどの取材時、
よく「ご苦労様」と言います。
相手をねぎらう言葉をかならず言う方が多いです。


いけだ夫妻もインタビュアーに向かってそう言い微笑みました。



後日、大阪へ戻る夫妻をみつけると、
「ああ、よかったよ。」と旦那さん。
「遠回りをしたけれどお蔭で浅草寺も見られました。」と奥さん。
ほっぺがピカピカしてました。

バスに乗ってからもカメラに向かって優しく手を振っていました。


その寄り添う姿。
お互いが話す時の眼差し。


私はその光景を観ながら、
先日上野でみた仏さまたちを思い出していました。