日常の体験や思ったことつづりどころ
Posted by Hawaii Okinawa Jazz Band - 2007.07.01,Sun
きょう夕方観たフジコ・ヘミングのドキュメンタリー番組で。
インタヴューのなかで
彼女はバーン・スタインについて触れた。
初めて逢った彼女の演奏を認め、
世に出るきっかけをつくってくれた人だ。
(その後、直前の風邪によりフジコは右耳だけでなく、左耳の聴力をも失い、チャンスであるリサイタルで惨たんたる結果を残して演奏界を離れることになる。)
初めて逢った時から、彼女は彼に憧れとともに恋心を抱いた。
ラブレターを書こうか書くまいか随分悩んでいるうちに、
彼は死んでしまった。
「半年でも一年でも彼といっしょに過ごせたらどんなに素敵だったろうと思う。」
と表情をほとんど変えず淡々と、ただポツリと言った。
そうか.....。
例え短い期間でも、好きな人といっしょに過ごせたら、
「それで本望。」。
そう言える自分になりたいと、このかっこいいおばあさんを観て思った。
*画像は同じく麗しいUA
『Golden green』よりおかりしました
:つれづれ日記: 〜父親について〜
友人にきれいな水晶をもらってから、
ピタリと、眠りにつくとき泣くことがなくなった。
最近、カウンセリングを始めたこともあり、
心がざわめき始めているのを感じる。
毎晩12時を過ぎるとどっと発作がくるようになった。
わたしは不安でどうしようもない時、
傍で「人が眠っている。息づいている。」ことを感じると、
安心し、発作の動揺が収まり易くなる。
それで、はずかしいのだが、
昨晩は発作と動揺にたまりかねて、両親の寝床の隅っこに転がり込んだ。
同じ部屋で眠るのは子どもの時以来だ。
話がずれるが、
子どもの頃、父親が機嫌が悪くて怒鳴ったり、暴れたりしている時、
恐れ涙しながらも、
「でもこの人も、わたし達と何ら変わらず、
口からご飯を食べ、トイレに行き、歯を磨いたり、夜は静かに眠るんだ。」
といつも冷静に観察していた記憶がある。
外側には決して見えない見せない家族のその枠の中の闇。
「”異常”とさえも共存して、何事もないように家族の日常は進む。」
子どもの頃は、若干、我が家は「異常」なんだと思っていた。
でも思春期を過ぎ、友達と真剣な話もするようになって、
どの家にもそれぞれ暗黙の、不思議な闇があることを知る。
そして、昨夜、
居候なので部屋の隅っこに転がりながら、
発作でも悲観でもなく、なんだか泣けてきた。
「なんだ?」と思い心を探った。
それはどうやら父親の寝姿を見たかららしかった。
上述の子どものとき感じていた恐れと冷静な目を感覚的に思い出していたのだ。
薄い布のパジャマ一枚にくるまれて、
父は何ひとつ音を立てず、静かに静かに眠っている。
「これがこの人の本来の姿だ」。
なぜかとてもそう思った。
心臓も口もたましいも、わたし達と同じくひとつで、
内臓を皮膚に包んで、細い身体で働き、生きている。
まぎれもないただの人間である、と。
この人の心がどのように動き、変遷を辿ってきたのか。朽ちてゆくのか。
今まででいちばん父を相対化できた瞬間だった。
それで、わたしが過去彼にしてきた仕打ちは(わたしは「仕返し」と考えていたけれど。)、どれだけ彼を傷つけただろうと想わずにおれなかった。
若干心を病み、疲れ果て、家族にも現実的に頼らざるを得なくなって、はじめて
わたしには分かったことだった。
インタヴューのなかで
彼女はバーン・スタインについて触れた。
初めて逢った彼女の演奏を認め、
世に出るきっかけをつくってくれた人だ。
(その後、直前の風邪によりフジコは右耳だけでなく、左耳の聴力をも失い、チャンスであるリサイタルで惨たんたる結果を残して演奏界を離れることになる。)
初めて逢った時から、彼女は彼に憧れとともに恋心を抱いた。
ラブレターを書こうか書くまいか随分悩んでいるうちに、
彼は死んでしまった。
「半年でも一年でも彼といっしょに過ごせたらどんなに素敵だったろうと思う。」
と表情をほとんど変えず淡々と、ただポツリと言った。
そうか.....。
例え短い期間でも、好きな人といっしょに過ごせたら、
「それで本望。」。
そう言える自分になりたいと、このかっこいいおばあさんを観て思った。
*画像は同じく麗しいUA
『Golden green』よりおかりしました
:つれづれ日記: 〜父親について〜
友人にきれいな水晶をもらってから、
ピタリと、眠りにつくとき泣くことがなくなった。
最近、カウンセリングを始めたこともあり、
心がざわめき始めているのを感じる。
毎晩12時を過ぎるとどっと発作がくるようになった。
わたしは不安でどうしようもない時、
傍で「人が眠っている。息づいている。」ことを感じると、
安心し、発作の動揺が収まり易くなる。
それで、はずかしいのだが、
昨晩は発作と動揺にたまりかねて、両親の寝床の隅っこに転がり込んだ。
同じ部屋で眠るのは子どもの時以来だ。
話がずれるが、
子どもの頃、父親が機嫌が悪くて怒鳴ったり、暴れたりしている時、
恐れ涙しながらも、
「でもこの人も、わたし達と何ら変わらず、
口からご飯を食べ、トイレに行き、歯を磨いたり、夜は静かに眠るんだ。」
といつも冷静に観察していた記憶がある。
外側には決して見えない見せない家族のその枠の中の闇。
「”異常”とさえも共存して、何事もないように家族の日常は進む。」
子どもの頃は、若干、我が家は「異常」なんだと思っていた。
でも思春期を過ぎ、友達と真剣な話もするようになって、
どの家にもそれぞれ暗黙の、不思議な闇があることを知る。
そして、昨夜、
居候なので部屋の隅っこに転がりながら、
発作でも悲観でもなく、なんだか泣けてきた。
「なんだ?」と思い心を探った。
それはどうやら父親の寝姿を見たかららしかった。
上述の子どものとき感じていた恐れと冷静な目を感覚的に思い出していたのだ。
薄い布のパジャマ一枚にくるまれて、
父は何ひとつ音を立てず、静かに静かに眠っている。
「これがこの人の本来の姿だ」。
なぜかとてもそう思った。
心臓も口もたましいも、わたし達と同じくひとつで、
内臓を皮膚に包んで、細い身体で働き、生きている。
まぎれもないただの人間である、と。
この人の心がどのように動き、変遷を辿ってきたのか。朽ちてゆくのか。
今まででいちばん父を相対化できた瞬間だった。
それで、わたしが過去彼にしてきた仕打ちは(わたしは「仕返し」と考えていたけれど。)、どれだけ彼を傷つけただろうと想わずにおれなかった。
若干心を病み、疲れ果て、家族にも現実的に頼らざるを得なくなって、はじめて
わたしには分かったことだった。
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Comments
無題
いいこと言うね。言える人生を送ってきたってことなのかな?恋愛っていいよね。嬉しいことと同じくらい、辛いことも悲しいこともあるけどさ、まっすぐな気持ちになれる。私はひねくれ者だから恋愛でしか素直になれないのです。
いいね。ドキドキして完全燃焼したいな。一緒にいられる時がずっと・・・でなくても。悔いないくらいまっすぐな気持ちでぶつかって、時には駆け引きをして。いいも悪いもその人のこと、吸収したいな。
いいね。ドキドキして完全燃焼したいな。一緒にいられる時がずっと・・・でなくても。悔いないくらいまっすぐな気持ちでぶつかって、時には駆け引きをして。いいも悪いもその人のこと、吸収したいな。
無題
近しいからこそ 父という存在だからこそ 許せないことってあると思う 。
でも 同じ人間で ひとりの地球上の今を生きてきた人なんだと思えると すこしだけ許せるんだよね 。
してきたことは 、相手にとっても必要だったかもしれないよ 。
みんな きれいなとこだけっていかないものね 。
でも 同じ人間で ひとりの地球上の今を生きてきた人なんだと思えると すこしだけ許せるんだよね 。
してきたことは 、相手にとっても必要だったかもしれないよ 。
みんな きれいなとこだけっていかないものね 。
Re:akiさん
言っただけだよ?
実行したわけじゃないからねぇ、にんともかんとも.笑。
そんな生き方、本気で目指した日にゃあ、天才のフジコさんじゃないんだから、わたしはただの「ふしあわせな人」に見えるんだろうけどね...。
それにしても、akiさん、結婚なさってるとは思えないほど、未だに(いい意味ね)恋愛観をしっかりもっていてすごいなと思う。
だから、今の幸せをつかんでいるのね。きっと。
実行したわけじゃないからねぇ、にんともかんとも.笑。
そんな生き方、本気で目指した日にゃあ、天才のフジコさんじゃないんだから、わたしはただの「ふしあわせな人」に見えるんだろうけどね...。
それにしても、akiさん、結婚なさってるとは思えないほど、未だに(いい意味ね)恋愛観をしっかりもっていてすごいなと思う。
だから、今の幸せをつかんでいるのね。きっと。
Re:かなねりこさん
うわ、更に外側から物事を見られている人がここに居た。
そっか...。
あなたに言われると実感がこもっていて、納得できてしまうよ。
最後の一文を言えるところが、わたしには適わないかなねりさんのすごいところ。
そっか...。
あなたに言われると実感がこもっていて、納得できてしまうよ。
最後の一文を言えるところが、わたしには適わないかなねりさんのすごいところ。
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*このテンプレートはブログ会社の既製品です
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